タンゴの生い立ち  その5

初めは最下等の、踊り場にこもっていた、タンゴも、そのダンスの新奇さが評判になり
お金持ちの、遊び人の集まる料亭や、クラブのようなところにも、進出して来ました。

これは、1890年代の事で、その頃になると、割りに腕の良い、楽士(半分素人ですが)が
タンゴを演奏するようになり、タンゴも、まがりなりにも、音楽らしくなってきました。

1900年以前に、作曲されたタンゴが、今日でも5~6曲程、楽譜に残されています。
その殆どは、上流のダンスホールで、ピアノを弾いていた人の、作品で有り
彼らが、当時一番音楽知識の、あったタンゴ人と云う事になります。

但し、ビアニスタは、他の楽器奏者とは、合奏する事は無く、あくまでも、一人で
演奏していました。「格」が違うと云う訳です。


このアルバムから更に、歌のタンゴを、ご紹介致します。

歌唱者 AGUSTIN MAGALDI アグスティン、マガルディ

曲目  DIOS TE SALVE M`HIjO 神よわが子を救いたまえ

読み  ディオス、テ、サルベ、ミ、イホ

録音  1933年

ブエノスアイレスのセンティメンタルな声」と云われる、マガルディ…この曲は、監房に繋がれて
いる息子への切実な愛情を示す歌詞が付けられております。
「いつも泣いている。」と云われる程、彼の歌は、ドラマティックで、事実、この歌も
泣きながら歌っているように、聴こえます。伴奏のギターも、なかなかの好演奏です。

アグスティン、マガルディ




お断り  静止画で音楽を流していた、「みんふぉと」が10/31で、サービス停止との事で、この曲は
     再生不可です。