ロベルト、フィルポ#6

ハッキリいって、フィルポの樂風は古めかしい。タンゴ、デ、アンテス最後の守護者だといって
さしつかえなかろう。1910年代に彼が書いた作品のうち、「アルマ、デ、ボヘミオ」だけが異色と云えば
異色だが、他はほとんど例外なく古典継承のパターンである。

それ故、次代への波に乗り切れなかったのだ。おなじみの「エル、アマネセール」をはじめ、
「センティメント、クリオージョ」 「エル、オリソンテ」 「オメロ」など、この時期に作られた名作は枚挙に
いとまがない。いずれも、フィルポ独特のセンティミエントが、あふれる素晴らしい物ばかりである。








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