ロベルト、フィルポ#12


のちに新古典派と呼ばれた、ダリエンソやディ、サルリのスタッカートな演奏法とは対照的である。
さらに、そのレパートリーを見るに及んで、フィルポ四重奏団の指向するところが、1910年代の
タンゴばかりで、恐らくその全てが、フィルポが絶頂期だった1910年代に手掛けた作品群であろう。

また、ミロンガ(これは当然1930年代の作品)にも、好レパートリーが散見され、ヴァルス(ワルツ)も
捨てがたい味を持つ佳曲が多い。

古典の古典的演奏集としては、空前絶後とさえいえる貴重なアルバムが、ここに登場した。
末永く、ご愛聴いただきたい。


終わりに… ロベルト、フィルポ#1~#12は、ロベルト、フイルポ四重奏団全集(1936~1943)で解説を務めた
大岩祥浩氏の、解説を原文を壊さずに、そのまま記しました。尚、一部加筆したところが有ります。