フランシスコ、カナロの生涯 その15

とりわけ、音楽劇の製作は、カナロ史上特筆さるべき大事業です。タンゴは元々、大衆に
密着した町の音楽です。その昔、カフェや、ダンスホールだけで、演奏されていた
タンゴも、1910年代には、映画館のアトラクションとして、大きな地位を占めるように
なり、又、これが音楽向上の好手段とも、なっていました。

一方、ゴビや、ヴィジョルド、リンダ、テルマなどによって、創始された、小劇場のオペレッタ風の
出し物も、好評で時を経るに従い、より大きなステージでの、上演が望まれるようになって来ました。

慧眼のカナロは、早くも、この事に目を付けたのです。


このアルバムから、1曲ご紹介致します。歌謡調のタンゴで、歌手は、エルネスト、ファマ
作曲は、カナロです。

曲目 YO NO SE PORQUE TE QUIERO 何故か知らねど君が好き

読み ジョ、ノ、セ、ポルケ、テ、キエロ

録音 1934年



カナロ夫妻