フランシスコ、カナロの生涯 その14

1930年代は、広い目で見て、フランシスコ、カナロの発展期と云えるでしょう…
当時、タンゴ界の大物と云えば、ロベルト、フィルポ、フランシスコ、ロムート、
オスバルド、フレセド、フリオ、デ、カロ、歌手のカルロス、ガルデル、イグナシオ、コルシーニなどが
上げられますが、こうした、多士済々の中にあって、カナロは、常に大衆と共にあり、
人気は、つのるいっぽうでした。

仕事も、作曲、レコーディング、放送など既成の場に、こだわらず、音楽劇や映画など、
広範多岐に及びました。

このLPから、1曲、ご紹介致します。

曲目 FELICIA 女性の名前

読み フェリシア

録音 1929年

余りにも、有名な曲、日本では特に好まれているタンゴの、スタンダードナンバーです。
良く言われる事ですが、タイトルは、幸福を意味する女性の名前で、日本で云えば、
「幸子さん」でしょうか…ここでは、フィルポ四重演団の演奏も、お聴き下さい。

エンリケ、サボリードが、1907年にダンスサロンで初演しました。まだ題名は無かったが、客の中に、サイネーテ(大衆的の歌入り演劇)の作者カルロス、マウリシオ、パチェーコと、その妻フェリシアイラレーギが
いたので、彼女の名を付けました。しかし、サボリードの姪の話では、彼の家のお手伝いさんの、
フェリシアに捧げられたとも云います。
             タイトルの経緯に関しては、石川浩司著「タンゴ名曲事典」より引用


カナロが、オリーブの空き缶で作った手製のビオリン



演奏者 ROBERTO FIRPO ロベルト、フィルポ新四重奏団

録音  1950年      

レコード盤に、傷などが付いたのか、録音状態は良くありませんが、ご容赦下さい。

フェリシアの楽譜表紙(タンゴ名曲事典より引用)

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