フランシスコ、カナロの生涯 その10

さて、1925年は、カナロにとって、生涯忘れる事の、出来ない素晴らしい年となりました。
パリからの、招きでオルケスタを率い、初めての海外演奏旅行をすることになったのです。
ヨーロッパへは、1900年初め頃から、多くのタンゴ人が、渡って、それぞれ、
成功を収めていました。

古くは、アルフレッド、ゴビ、エンリケ、サボリードから、第一次大戦後の、マヌエル、ピサロ、ターノ、ヘナロ、
エドゥアルド、ビアンコなど、ひきもきらず、フランスを中心に
タンゴ普及のために、努めて来ました。

人気登り坂の、カナロがそれら先輩達の、業績を受け継いで、どんな活躍を示すか、タンゴ界は、
その噂で、もちきりでした。
初舞台は、パリの「ダンシングス、フロリーダ」でした。全員ガウチョスタイルという
いでたちでの、大熱演は、勿論すぐに、パリ中の評判となりました。


このアルバムから、1曲、ご紹介します。

曲目  EL ARROYITO 小川

読み  不明 エル、アロジート?

録音  1936年

のどかな、タンゴです。作曲は、サムエル、カストリオータ、今では、全く、演奏されない
タンゴですが、戦後間もない頃、日本のタンゴ楽団に、取り上げられ
良く、演奏されたそうです。私の好みから云うと、余りにも、のどか過ぎて今ひとつという
感じです。私は、こういう曲と、こういう曲とか、更に、この曲も好みです。

1961年 日本公演、フィナーレの、カナロ(左、両手に花を持っています。)
 
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