フランシスコ、カナロの生涯 その9

1920年代は、カナロの長い人生において、最も充実していたエポックと云えるでしょう…
タンゴと云う、音楽の社会的地位が高まるにつれて、演奏家と、大衆とをとりもつ
有力な媒体であるレコードの存在が、大きくクローズアップされてきたのは、当然の事です。

カナロは、これに着目し、いち早くオデオンレコードと、専属契約を結びました。
オデオンとの関係は、この時(1921年)以来、1964年彼の死まで、えんえん43年にも及びました。
カナロは、生前、7000曲のレコーディングをしたと云っていますが、この数字は、もちろん
タンゴ史上、最大です。

そして、その殆どが、オデオンマークに依って、世に出されたものです。当時のレコードは、
録音方式が、旧式だったため音質が悪く、従って、わが国では発売されていませんが
当のカナロは、勿論、バンドネオンの、ミノット、ディ、チコ、ピアノの、ルイス、リカルディ
ビオリンの、ラファエル、トゥエゴルスなど、テクニシャン達が、かもしだす明快な
カナロトーンは、現在聴いても、立派なものです。


このアルバムから、カナロ作の、ミロンガを、紹介致します。
尚、ピアニスタとして、かのマリアーノ、モレスが、参加しております。
歌は、エルネスト、ファマ

曲目 LA MILONGA DE BUENOS AIRES ブエノス、アイレスのミロンガ

読み ラ、ミロンガ、デ、ブエノスアイレス


1961年 日本公演のカナロ 中央で歌っています。